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土地の権利書を紛失した際の再発行や見本を宅建士資格者が解説!

権利証の紛失
土地を売却することになりました。確か権利証というものがあったような…。ところが、いくら探しても見つかりません。「権利証はとても大切なものだから」と聞いています。あなたならどうします?

1.権利証とは?

権利証とは何かについてご説明します


土地でも建物でも不動産を購入すると、その物件の権利を他人から守るために登記所へ行き、登記をします。つまり、所有権の登記をするのです。登記が終われば、登記所から「登記済」という印鑑が押された書類を交付されます。この登記済証のことを権利証というのです。
権利証は、登記が完了したことを証明するためのものになります。その後、権利証が必要になるのは、登記した物件を売却するときや金融機関から借入れをするために抵当権を設定するときくらいです。
そもそも、法律では、不動産を売買するときには「諾成契約」でかまわないとしています。諾成契約とは、申込と承諾が合致することで成立する契約のことです。つまり、買い手の「土地を売ってくれませんか?」に対して、売り手の「了解しました。」で契約成立することになります。
売買契約書は必要ありません。口頭でOKです。書類を用意するのは、その後のトラブルに備えているに過ぎません。後で「言った、言わない」と、もめたときに「だって、契約書にこう書いてあるから…」と証明することができるほうが簡単に解決するからです。
つまり、権利証についても同じように考えることができます。権利証を紛失したからといって、その土地の権利がなくなるわけではないのです。しかし、トラブルを抱えたときに、その土地が自分のものである証明をすることが難しくなります。
なお、平成17年に法改正があり、不動産を取得したものに対して、権利証として、登記済証のかわりに12桁の英数字が記載されたパスワードが交付されるようになりました。これを「登記識別情報」といいます。
今までの紙の登記済証をパソコンで処理できるようにパスワードに切り替えたと考えてください。パスワードを権利者ごと不動産ごとに発行し、法務局のコンピュータシステムに登録しておくのです。
パソコンで処理ができるパスワード

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2.権利証を紛失することによるトラブルとは?

権利証は大切に保管しないとどうなるのでしょう?


たとえば、権利証と実印と印鑑証明書の3点セットで盗まれた場合、かなり危ない気がします。しかし、かりに何らかの方法で名義を変更されたとしても実態として所有権を失うことはないのです。
権利証とは、第三者に対する対抗要件とされています。対抗要件とは、第三者に対して自分の権利を主張するためのものです。つまり、所有者がその所有権を主張するためのものであり、裁判などで自分の所有物であることが証明できれば、名義の変更を抹消することができます。
ただし、弁護士に相談したり、裁判を起こしたり、証拠を集めたりと手間やお金がかかることは間違いありません。さらに、必ず事実を証明できるとも限らないでしょう。したがって、権利証は大切に保管しておかなければならないのです。

3.権利証は再発行できるの?

権利証を再発行することができるのかについてご説明します


残念ながら、権利証を再発行することはできません。登記済証にしても登記識別情報にしても再発行はしてくれないのです。でも、土地を売却するときに権利証がなければ取引がスムーズに進むとも思えません。
なぜなら、不動産登記法とう法律に、不動産を処分する登記をするときには権利証が必要であると記載されているからです。法務局が法律を破るとは考えられません。登記ができない物件を購入する人もいないでしょう。

4.当面の処理として

トラブル回避のために何をすればいいのでしょう?


当面のトラブル回避のために、権利証の紛失に気がついた時点で、登記済証であれば法務局に対して「不正登記防止申出」をしておきましょう。申出から3カ月の間は不正な登記を防止してくれます。
紛失したのが登記識別情報であれば、「登記識別情報の失効の申出」をすることになります。この制度は、登記識別情報であるパスワード自体を執行させることにより使えなくするのです。当然、本人であっても登記識別情報を使えなくなってしまいます。

5.土地を売却するための方法

どうすれば、土地の売却時の所有権の移転登記を進めることができるのでしょうか?方法としては、登記の専門家である司法書士に「本人確認情報」を作ってもらうのです。そもそも、法務局には本人名義で不動産登記されている情報があります。
権利証がないと、登記に訪れた者が本人であるかどうかがわからないから所有権の移転登記を進めることできないのです。しかし、法律では、法務局が「この人は、この不動産の所有者に間違いない。」と判断できれば、その不動産を移転登記させてもかまわないと定めています。
そこで、登記のプロといえる司法書士が「この人は、登記されている本人に間違いない。」と証明するなら、本人から土地を購入した買主が不動産移転登記をすることが認められます。なぜなら、本人確認情報とは、司法書士が責任を持って証明するからです。
なお、誤った本人確認情報を提出すれば、司法書士も責任を問われる場合があるのです。したがって、本人確認情報の作成代金は、司法書士の責任が重くなるため高額になることを付け加えておきます。

6.このような方法もあるが…?

その他の方法についても見てみましょう


また、「事前通知制度」という方法もあります。権利証がなく本人確認情報も提出せずに、その他の書類をそろえて登記申請するのです。この場合、法務局は、申請してきた売主が本人であるかどうかを確認するために、登記されている売主の住所に郵便を送ります。
郵便を受け取った本人が申請書に押印した印鑑をその郵送された書類に押して、返送すれば登記が実行されるのですが、返送されるまでは保留の状態が続きます。つまり、登記を実行する前に本人からの申請であるかどうかを確認するのです。
しかし、事前通知制度は売買のケースで使われることは、ほとんどありません。なぜなら、権利証があれば、司法書士の立会いで、不動産の移転登記ができるかどうかのチェックをしてから、問題なければ決済となり購入代金を支払うという流れになります。
ところが、事前通知制度では、郵送の手続が済むまで移転登記が認められないため、買主にとっては、購入代金を支払っただけで、土地の移転登記ができるかどうかがわからない状態です。買主が、土地の権利が確実に移転するかどうかがわからない状態で購入代金を支払うことができるかどうかということになります。
売買の基本は、同時履行となっています。物件の引渡し(移転登記)と代金の支払は同時に行うのが原則とされています。つまり、事前通知制度は売買の基本にそぐわないので、土地の売買の土地引きには使いにくいのです。

7.まとめ

大切に保管しておくのに越したことはないでしょう。


土地の権利証を紛失したからといって、土地の所有権がなくなるわけではありません。ただし、トラブルが生じたときに面倒なのと、売却するときに司法書士に本人確認情報を作成してもらわなければならなので、大切に保管しておくのに越したことはないでしょう。

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このページでわからない点があれば教えて下さい、不動産一括査定牧場のFPが確認後回答致します。


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