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停止条件と解約条件の違いとは?不動産売買で損をしないためのポイントをFPが解説!

停止条件と解約条件の違いとは?不動産売買で損をしないためのポイントをFPが解説!
停止条件と解除条件は、ともに売買や賃貸などの契約に付ける特約です。民法に定められており、不動産の売買契約でも頻繁にみられます。 一見するとおまけのようですが非常に重要で、見落とすと大損しかねません。それぞれの基本的な意味と、不動産売買での利用のされかたを解説します。

1.住み替えができずに連鎖的に売れなくなった事例

さっそく、ある事例をみてみます。


Aさんは相続税を支払うために、実家を売ることにしました。 ちょうどBさんという買付希望者があらわれ、売買契約を結ぶ運びとなりました。 契約には「Bさんが持っている家を○月○日までに○万円以上で売れた場合に、効力を発する」という旨が記載されていました。 納税期限に間に合わせないといけないと焦るAさんは、深く考えずに契約。 一日千秋の思いで連絡を待っていたところ、仲介業者から電話がきました。 残念ながらBさんの家が売れなかったため、契約は流れてしまったということでした。 その後、Aさんは納税を間に合わせるため、相場よりも低い値段で売りに出したところ、なんとか買い手がつきました。

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2.ローン特約で売買契約が白紙となった事例

別の事例をみてみます。CさんはDさんに6,000万円で土地を売り250万円の手付金を受け取りました。


Dさんは手持ち資金が4,000万円ほど足らず、ローンを組む必要があります。 その売買契約書には「Dさんは都市銀行などに4,000万円のローンを申込む。 組めなかった場合、売買契約は無効となる」と書かれています。

Dさんは仲介業者から借入先としてノンバンクを紹介されましたが、金利が高いので断りました。 結果ローンが引けず、売買は無効になってしまいました。 Cさんは手付金を受け取ることもできず、時間と手間を使ったのに土地が売れなかった悔しさだけが残りました。

3.民法における「停止条件」「解除条件」とは何か

この2つは、どちらも売買契約における特約で涙を飲んだ事例です。


両方とも民法で「条件」といわれるものです。条件には停止条件と解除条件の2つがあります。

停止条件とは、「〇〇すると、契約が成立する」というように、契約が成立するための条件をつけた特約です。 条件が成就するまでは、この契約に関わる一切の権利も義務も発生していません。 最初の事例に付けられていた「家が希望の日時で価格売れた場合に効力を発する」という文言は停止条件です。

解除条件は、「〇〇すると契約はとりやめになる」というように、契約が解除される条件をつけた特約です。 条件が成就すると契約は破棄されます。2つ目の事例は解除条件がつけられていたものです。

契約は「AさんはBさんにお金を払い、BさんはAさんに土地の所有権を渡す」というように、お互いの権利義務を約束するものです。 口頭でも成立しますが、言った言わないの問題にならないよう不動産のような重要な売買契約においては契約書を交わすのが一般的です。 証拠ですから、逆らうことはできません(よっぽどの理由があれば、錯誤無効や脅迫による取り消しなどを主張できることはあります)。 どのような事態が想定されるかよく考えて契約を結ぶ必要があります。

4.条件付き契約をもう少し詳しく

基本的に条件が発生した時点で契約が成立(解除)します。


例えば1つ目の事例で3月31日にBさんの家が売れたら、Aさんの家をBさんに売る日も同じ3月31日になります。 ただし、契約内容によってはそれよりも前にさかのぼらせることもできます。

不正な手段によって条件が成就するのを妨害した場合は、相手方は条件が成立したとみなすことができます。

もし契約の時点ですでに条件が成就していたらどうなるでしょうか。 停止条件の場合は、条件がない普通の契約になります。 もし1つ目の例ですでにBさんの家がすでに希望の価格で売られていたら、当然AさんとBさんの契約は有効です。 解除条件の場合は、はじめから契約はなかったことになります。

契約の時点で条件が成就しないことが確定していたら逆です。 停止条件の場合は契約がなかったことになり、解除条件の場合は無条件の契約となります。

5.不動産売買で条件はどのように使われるか

1つ目の事例で付けられていた特約は、買い換え特約や住み替え特約などと呼ばれるものです。


買主が現在住んでいる住居を売って新しい家に引っ越したいときに使われます。 引越し前の家が希望の価格で売れなければローンが残り、負担が大きくなってしまいます。 これを避けるためにつけるのが買い換え特約です。

2つ目の事例は、いわゆるローン特約です。 個人で住宅を購入する場合は希望の条件でローンがおりないというのはよくあることなので、つけるのが一般的です。 こちらも買主のためにつける条件です。

ほかに使われる条件としては次のようなものがあります。

建築条件付き土地は、購入後に指定の施工会社と契約することを条件とするものです。 期限は売買契約から3ヶ月以内というのが一般的です。

土地が借地権であれば、譲渡には地主の承諾が必要です。事前にとっていなければ、これが条件となります。

売買契約には手付倍返しという原則があります。 買主の都合で契約をとりやめる場合には手付金を放棄し、売主の場合は手付金を倍にして返すというものです。 いわゆるキャンセル料ですが、条件をつけておくことで払うリスクを回避することができます。

6.どのような違いがあるのか

停止条件と解除条件は真逆のようでいて、実は同じような使い方ができます。


1つ目の事例は「家が売れなかったら契約を解除する」という解除条件にすることもできますし、2つ目は「ローンがおりれば契約が成立する」という停止条件にすることもできます。

両者の大きな違いは、「契約が成立したのか、してないのか」です。 停止条件が成就しなかった場合はそもそも契約が成立していないので、仲介業者に手数料を払う必要はありません。 解除条件が成就した場合は、いったん有効な契約が成立しているので、仲介手数料を請求されたら払わなければなりません。


7.停止条件と解除条件の違いはいったん成立した契約かどうか

停止条件と解除条件は、いずれも売買契約が白紙撤回される条件を示したものです。 売買にあたっての懸念事項を盛り込むことで、主にキャンセル料の発生を防止するために付けられます。


買主と売主の双方にとって、売買が成立するかどうかに関する非常に重要なポイントです。

停止条件が成就した場合、契約ははじめからなかったことになりますが、解除条件の場合はいったん成立したことになります。この違いは、仲介手数料が発生するかどうかにも関わってきます。

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このページでわからない点があれば教えて下さい、不動産一括査定牧場のFPが確認後回答致します。


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